2012.10.28 Sunday 13:22

百草丸のこと。

 「百草丸」をご存知ですか?


生まれてこのかた山田家の食卓の脇に置いてあり、それを見ない日はなかったので、日本じゅうの家庭にあるものだと思っていましたけれど、どうやら違うことがわかってきました。






ひゃくそうがん、と読みます。

食べすぎ、胃のむかつき、消化不良などに効く胃腸薬です。

ざっくり言うと、正露丸のようなもの。

その真っ黒な粒は、キャビアよりは大きいけれどイクラよりは小さく、

そして、くさい。


幼少のころより、ちょっとおなかが痛いと、

「大丈夫?」

より先に、

「百草丸のんでなさい」と言われていました。

のむと、必ずなおりました。


おなかをすぐにこわす私にとって、百草丸は、お守りのようなもの。

タッパーの赤ちゃんみたいなのに入れて、いつなんどきお腹をこわしてもこれがある、という安心感のもと、東京砂漠をひとり歩いています。


ただいまお仕事で演劇作品の現場にいますが、全国を旅するなかの荷物にも、もちろん百草丸。


誰かがおなかが痛いと聞きつけると、私は百草丸の瓶を持ってとんでいきます。


「これを飲んでください!」

「なにそれ」

「百草丸です」

「なんだよそれ」

「これさえのめばもう大丈夫。さ、手のひらを出して」

「何粒のむの?」

「それは適当に。このくらいですかね」

(じゃじゃっと出す)

「こんなにのむの?…うわ、くさ!」


こんなやりとりを、一体どれだけの人と交わしたことでしょう。


百草丸を数えてのんだことなぞありません。

いつも適当。

こんな小さい粒をちまちま数えていられるかってんだ。


先日、実家で、ある不思議な物体を発見しました。

それが何なのかわかったとき、私はひとり声をあげて笑い、「画期的!」と叫びました。

iPhoneをはじめて見たときと同じくらいの衝撃でした。


それがこちら。





百草丸数え棒です。


こんなものを発明する日本人はすごい。


ラベルを読み、大人は1回20粒ということを確認。

へ〜そうだったんだ。

さあ、人生ではじめて、百草丸を数える時がやってきましたよ。





おおー。10粒!


何度でもおかわりしたくなる気持ち良さ!


ああ、この棒で百草丸をすくって、早く誰かの手の平に乗せたい。

誰かおなかこわさないかなぁ。

きっかり20粒をはかり、胃腸の調子を整えてあげたい。


お腹がいたくなったら山田をお呼びつけください。

百草丸と百草丸数え棒を持って、あなたのもとに駆けつけますよ。




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