2013.03.08 Friday 11:16

喫茶店のこと。

 
今のアパートは、住んで2年ほどになります。

ひとり暮らしにちょうどよい、ごくごく普通のアパート。

決め手のひとつとなったのが、近所に喫茶店がたくさんあったことでした。


ひとりでお話をつくったり書いたりという仕事は自宅でするのですが、家のなかにはそこかしこに誘惑が。

テレビとか本とかお菓子とか布団とか。

ふだんはやらないくせに、忙しいときにかぎって、ひきだしのなかを整理しだしたり、鍋を磨きだしたり、家具を動かしだしたり。

テストの前のあの衝動に、たびたび見舞われてしまいます。


部屋がきれいになるのはけっこうだが、肝心な仕事がはかどらない。

そんなときは、喫茶店にかけこみます。

ファミレスではやかましく、図書館では静かすぎる。

大家族で育った私には、適度にざわざわしている喫茶店が、いちばん集中できる場所なのです。


歩いて10分以内の場所に、喫茶店やカフェの類は5軒ほど。

いちばんよく行くのが、昔ながらのしゃれてない普通の喫茶店。

チェーン店ではなく、そろいの制服やエプロンもなく、メニューも普通。

コーヒー、カフェオレ、ココア、ウインナーコーヒー。

ホットケーキ、サンドイッチ、カレー、ハンバーグ、スパゲッティ。

味、サービス、インテリア、どれをとっても可もなく不可もなく。

なので客は、多すぎず少なすぎず、近所のおばさんやおじさんの集いの場といったところ。


その程よいなんともなさが気に入って通っていたのですが、数ヶ月前、歩いて20分の場所に、新しい喫茶店ができました。

名古屋育ちの私が待ち望んでいた「コメダ珈琲」が、ついに東京に。


愛知県に網の目のようにチェーン展開する、メジャーだけど普通の喫茶店。

席がゆったりしていて、おしぼりが出て、コーヒーを頼むとお菓子がついてきて、新聞や雑誌がそろっている、名古屋の普通の喫茶店。

もちろんモーニングもありますとも。夜までやっておりますとも。


そんなのができたらあなた、多少遠くても行きますよ。

うれしくって、てくてく歩いて通ってました。


先日、ちょっとコーヒーでも飲んで帰ろうと、ひさかたぶりに近所のほうの普通の喫茶店に顔を出したら、ショッキングな貼り紙が。


「閉店します」


ええっ! 

レジのお兄さんに思わず話しかけました。

「閉まっちゃうんですか!?」

「はい、ここは閉めて、ちがう場所でラーメン屋をやります」

ええっ!

ラーメンなんてメニューになかったじゃないの。

なにその方向転換。


そうか〜閉まっちゃうのかぁ。

甘ったるいココアが飲めなくなっちゃうのかぁ。。

コーンまみれの辛くないカレーが食べられなくなっちゃうのかぁ。。。

鉄板の上に細くて味のないスパゲッティがしきつめられて、その上に、豚バラともやしを炒めて甘辛く味付けしたのがのっていて、その上にバターがのっている謎の料理「鉄板ポーク」がもう食べられなくなっちゃうのかぁ。。。

さみしいなぁ。


コメダ珈琲にうつつをぬかしている間にこんなことに。

浮気した私がわるいのか。

なくなってその価値がわかる、近所の喫茶店。


これ以上「近所の喫茶店」がなくなるとこまるので、これからは「近所の喫茶店」をめぐっていくことにします。

おしゃれなカフェは大丈夫そうなので、昔ながらの、あまり人のいない方を重点的に。

つぶれそうな方から順に足しげく。


でもなぁコメダ…小倉トースト…ミルクコーヒー…シロノワール…。

やっぱり、コメダと近所、半々にします。

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