2013.04.28 Sunday 10:27

ちいさなパンやのこと。

 

ちいさなパンやがありました。


もうすぐお昼だというのに、たなは、すかすかでした。


店がまえからさっするに、朝のうちに売りきれた、というのではなく、まだそろっていない、というようすでした。


レジには、おばあさんがひとり、いました。


あんパン、とかいてあるたなに、パンがたくさんあったので、どれにしようかと、えらんでいました。

まんまるのやら、ながほそいのやら、形がいろいろなのです。


そうしていると、トン、トン、トン、と音がして、かいだんから、やきたてのパンのにおいといっしょに、おじいさんがおりてきました。


おじいさんは、大きな木のおぼんをもっていました。


おぼんの上は、こんなふうでした。








おじいさんに、ききました。


「おじいさん、おじいさん、この、かえるのパンのなかには、なにが入っているのですか?」


おじいさんは、いいました。


「えーっと、なんだったけかな? チョコレートだったかな。クリームだったかな。うーんと…」


「いいですよ。食べてみれば、わかりますから」


どうやら、かえるパンに、かえるは入っていないようです。



「おじいさん、おじいさん、この顔のない、まるいパンは、なんですか?」


おじいさんは、いいました。


「これはね、ゆーふぉー、だよ」


「ゆーふぉー?」


「そう。このパンは、ユーフォーっていうの」


「U.F.O、ですか」


うんそうだよ、と、おじいさんはこたえました。


なかにはなにが…といいかけて、やめました。


だって、食べればわかりますもの。



「ユーフォーをひとつください」



おやつのじかんに、食べました。


まるいパンのなかには、さして甘くないクリームが、ほどほどのあんばいで、入っていました。


焼きそばでは、ありませんでした。


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