前回は、家族旅行における山田家のわんぱくエピソードをお話ししました。
早朝の公園、長〜い滑り台をすべって、泥だらけになった一行。
しょっぱなに滑って最も泥にまみれたのは、還暦をすぎた父でした。
わんぱくぶりはそれだけに留まりません。
旅の途中、ある高原に立ち寄りました。
看板に「日本一の高原」と書いてあるほど、景色が自慢のところです。
そこに着くと、目に飛び込んで来たのは、木組みの遊具。
ロープにぶらさがったタイヤにつかまり移動する、あの、アスレチックによくあるやつ、がありました。20メートルはあるでしょうか。けっこう長い。
皆の瞳がキラリーンと輝くのが分かりました。
キラリーンと音が聞こえました。
車を降りるやいなや、アスレチックに向かい走り出す一同。
トップバッターは、もちろん例の、還暦オーバーの父です。
順番を奪い合いながら、妹ふたり、妹の旦那も続きます。
わんぱく盛りの8歳の甥っ子は・・・
おばあちゃんの体をくっついて離れません。
こわいので、絶対にやりたくないのです、こういうのは。
日本一の景色を尻目に、ターザンよろしく雄叫びを上げ続ける大人たち。
つづきまして。
母の実家のお墓参り。
山の中にひとつだけあるその墓を目指し、道をかきわけ、皆でぞろぞろ向かいました。
順番に墓に手を合わせ、さて帰ろうと思ったら、父と甥っ子がいません。
二人は薮の中へ。
探検に出たのです。
荒れ放題の山を上へ上へ。
遠ざかる二人の姿が途切れ途切れに確認できます。
「戻ってきなさい! ヘビがいるよ! イノシシもでるよ!」
親戚が注意を促しても、ずんずん進む老人と子供。
「あっ、道がある!」
「こっちから回ろうぜ!」
「おー!」
藪のなかから威勢のいい探検隊の声が聞こえます。
もちろん汗だくの草まみれの泥だらけ。
山田家のわんぱくチャンピオンは、父に決定。
私たちは三人姉妹。
きっと父は、男の子が欲しかったんだろうなぁと思います。
女の子が二人産まれて、もういっちょ、と思ったらまた女。
さぞや無念だったことでしょう。
元気なうちに男の孫ができて、よかったですね、チャンピオン。
*パワースポットとして名高い高千穂峡で、わんぱくパワーを蓄える父。
*父なしバージョン。みなさんにもパワーを。
*ついでに福も。
*もういっちょ。
↑多いし安い!
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